はりとマッサージの違い

こんばんは!今日は「はり治療」と「マッサージ」の違いについてお話しいたします。

 

まずは「マッサージ」からご説明します。こちらは受けた事のある方も多いのではないでしょうか?

 

手技(押す、揉む、叩くなど)を用いて直接的に表皮、間接的に筋肉に働きかけ、柔軟性や血行の改善を図る治療法です。

 

誰でも安易に受ける、行うことのできるケアとして利便性、認知性は高いと思います。

 

しかしあくまで直接触れているのは皮膚であり、筋肉のこり・こわばりを除去させるのであれば、その原因に対して直接アプローチをしなければならない症状も多々あります。

 

次は「はり治療」です。

 

こちらは受けられたことがある方は少ないかもしれませんね。それにご高齢の方が昔やられているなどのイメージが強いようです。

 

「はり治療」とは字の如く、針を刺して治療する治療法です。古来は中国から伝承された技法が日本に伝わり今に至っています。効果が無ければ当に廃れているハズですが、今もなおこの治療法があるということは、やはり効果があるからです。

 

「経穴」と言われる「ツボ」を狙って針を刺すわけですが、解剖学的に見ても生理学的に見てもそのような組織はありません。しかし、刺さっているのは皮膚を貫いた筋肉組織です。この傷ついた組織を修復しようと血液が集中することで筋肉が潤い、こりこわばった筋肉が緩んで、痛みが消失するのです。つまり筋肉に対して直接刺激を加える事ができるわけです。

 

前回の針の構造でもお話しした通り、髪の毛ほどの細さですので、痛みもなく、抜いた後も血が出てくることはありません。抜いたと同時に傷口が閉じてしまうからです。

 

しかし、いきなり針を刺すことはしません。痛みのある部位は筋肉もこわばっていればその表面もこわばっています。なので、針を刺す前に事前に皮膚を緩めるために前柔という前述したマッサージの様な手技を施します。

 

痛い・怖いと思われやすいはり治療ですが、その効果はいろんな症状、目的で使われます。

 

次回は具体的な針の効果についてお話ししますね!