前縦靭帯骨化症

本日は症例報告です。

 

春日井市在住 83歳 男性

 

主訴:左臀部の痛み、左大腿部にかけてのだる病め、しびれ感

 

ここ一週間程前から左の臀部の痛みと、左大腿部のだる病めで整形外科に行ったところ、腰部前縦靭帯骨化症(ぜんじゅうじんたいこっかしょう)と診断されたそうです。

始めはマッサージにかかっていたそうですが、マッサージの先生に「これは鍼をした方がいいよ!」と薦められて、今回ご用命頂きました。

 

大好きだというゴルフにも行けず、とても困っているとの事でした。

 

さて今回の症例ですが、あまり聞きなれない病名だと思いますので、少し解説したいと思います。

 

左の写真は解剖の教科書から引っ張ってきました。

 

靭帯を取り除いた腰の骨です。

 

肝心の靭帯や脊髄が載っていなかったので、

 

下のお手製の図にて詳しく解説します。

 

ちなみに椎間孔と呼ばれる部分に後縦靭帯と脊髄と黄色靭帯が入っています。

左の図は腰の骨(腰椎)と周りに付着している靭帯を縦にバッサリと切って横から見た断面図になります。

 

手作り感満載ですが、ご了承下さい(笑)

 

水色が背骨

白色が椎間板

灰色は棘突起(背骨の一部)

黄色が黄色靭帯

緑色が脊髄(神経)

オレンジ色が後縦靭帯

赤が今回のテーマである前縦靭帯を表しています。

 

ちなみに体の向きとしては、前縦靭帯がお腹側、棘突起が背中側になります。

 

 

さて、今回のテーマの前縦靭帯骨化症ですが、

 

そのまま字の如く、前縦靭帯という靭帯が骨と化してしまう症状のことを指します。

 

靭帯が骨化するなんてありえるの?!と思われますが、その原因は不明で、仮説として多いのは遺伝的要因であったり、カルシウムの異常代謝、糖尿病、ヘルニア、肥満などいろいろあります。

 

この症状と似た症状で、数年前ですが、中日ドラゴンズや楽天イーグルスで監督をされていた、闘将:星野仙一さんが胸部黄色靭帯骨化症と腰椎椎間板ヘルニアと診断されて、手術をされたと報道で聞いた覚えがあります。

 

この黄色靭帯骨化症は国の難病指定を受けている難治性の病気でもあります。

 

話が逸れてしまいましたが、実はこの前縦靭帯が単独で骨化をすることで、直接しびれなどの神経症状が出るとは考え辛いのです。

 

それはなぜか。

 

構造的に見ると前縦靭帯は脊髄(神経)には触れていないのです。

 

ただ骨化することで動きが悪くなることはありますので、二次的な影響はあると思われます。それが後縦靭帯か黄色靭帯に問題が出てしまっているからなのか、ヘルニアがあるのか、坐骨神経等に何かしらの問題が起きているのかは医者ではないので診断出来ませんが、おそらく前縦靭帯骨化症と共に影響を与える何かしらの要因があると見受けられます。

 

これらを踏まえた上で、ヘルニアの診断検査で用いられるSLRテストやラセーグテストを行ってみると痛めている側には陽性反応が出ました。

 

腰や股関節の可動域を見てみても、基準値以下でした。

 

長くなってしまいましたが、次回はこの治療について記述しますので、乞うご期待?

 

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